だしの旅in熊本・天草(中編)
こんにちは、萩市のうどん屋どんどんです。今年もGWも無事終了しました。至らぬ点も多々あったかと思いますが、ご来店いただいたすべてのお客様に感謝申し上げます。
さて、熊本・天草の旅。続きです。
味千ラーメンを後にして、風光明媚な天草の島の中を進むこと1時間強。とうとう今回の旅の目的地「牛深(うしぶか)」に到着しました。牛深は旧牛深町。現在は水産業、かつては炭鉱の町としても栄えていました。
我々が目指すのは牛深にある「小川水産」様です。
海沿いの狭い道を進み、小さな半島の先端にその会社はありました。
駐車場について、車を降りるとむわっと魚の匂いがします。これは鮮烈!同行のF氏からは「匂いがうつりますから、上着は脱がれた方が良いですよ」とのアドバイスをいただき、ジャケットは車の中に置いていくことにしました。(そのうち全く気にならなくなりましたが(^^)。)
案内してくださったのは、社長の小川さん。まずは構内を進み、一番海沿いの場所へ案内してくださいました。
見せてくださったのは、こちら。入り口においてあったセイロを積み上げたもので、「どんこ積み」と呼ばれています。
中には、このように燻(いぶ)し終えたイワシ節がたくさん。潮風にあてて最後の乾燥を行っているとのこと。乾燥は魚の種類にもよりますが、こちらのイワシ節で1週間ほどらしいです。
続いて見せていただいたのは、こちらの「ばい乾室」です。巨大なスモーク室とでも言うべきでしょうか。2階建てになっており、二階にセイロに重ね置いた魚を置き、一階で薪を燃やして、その煙で燻します。実に7時間以上!
この日は作業が無かったため、実際の燻すところは翌日見せていただくことになりました。ちょっとワクワクします。
こちらは一階の写真。翌日のばい乾に向けて薪が積んであります。薪は地元天草の山々から切り出してきた、ナラやクヌギなどの木材を使います。
この日最後に見せていただいたのは、完成したイワシ節。1週間以上かけて作られたイワシ節は、色が飴色になり、水分もしっかりと抜けてます。これが美味しいだしになるのです!少しかじらせてもらいましたが、これが美味しい!そのまま酒の肴になりますよ、これは!
完成したイワシ節はこのように箱詰めされて出荷されます。箱に書いてある「イ」はイワシのこと。「火」は燻してあるという意味だと伺いました。煮干しの場合は「火」がないそうです。「煮」になるのかな?(そこまでは聞けませんでした。。)
海を挟んで向こうには牛深の町が見えます。静かで綺麗な景色でした。
この日は、人生で初めて目にするものばかりで、感動続きの1日でしたが、最後に度肝を抜かれました。
それがこちら↓。
牛深名物「赤巻き」です。小川社長夫人からお茶菓子として出して頂きました。
富山出身の私にすると、この形状はどうみてカマボコ!なのですが、牛深ではさにあらず、なんとこれは和菓子なのです。餡をカステラ生地で巻き、さらに一番外側の赤いのは「お餅」!です。これは私の人生初のコラボレーション。ところ変われば品変わるとは、まさにこのことです。お味は「濃厚、美味しい!」1個食べたらフルマラソンが2回走りきれそうなくらい元気の出るお菓子です。
この後、お土産に買って帰ったのは言うまでもありません。
さて、いよいよ次回が「だしの旅」最終回(多分)です。朝からセリに参加させてもらいました!
また、来週よろしくお願いします。