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だしの旅in熊本・天草(後編)

熊本・天草の旅二日目。

朝起きて、さあこれからご飯を食べようかというその時に、そのお知らせは、突然やってきました。「まもなくセリが始まります。〇〇分後にホテルロビーに集合です!」同行のだし屋さんからの連絡です。えぇー、まだ準備できてませんが・・。急いでパッキングして、朝食をかっこみ、市場へ向かいます。その日の漁の状況でセリの有無、時間帯が変動するらしく、こんな感じでバタバタになってしまったそうです。

牛深には市場が二つあって、今回向かうのは節などの加工用の魚を扱う市場です。まず、出迎えてくれたのはたくさんのトンビたち。屋根の上に陣取って、おこぼれの魚を狙ってます。ちょっとビビります。

沢山のトンビが魚を狙ってます。。。
牛深の市場


そして、中に入ると。大きな箱に積まれたマイワシ・ウルメイワシ!!

いいwいわいわsいわしいわいイワシ・鰯・いわし!
体表に斑点のあるのがウルメイワシ、無いのがマイワシです。


奥の方では巨大が機械が稼働し、たくさんの魚を皆さんで仕分けてます。

仕分け作業中。大変な作業です。


さらに奥へ進むと岸壁に漁船が停泊し、そこから大きなパイプがつながっています。パイプの中をよく見ると魚がいます。これはフィッシュンプといって船倉の魚を吸い上げる機械だそうです。

初めて見ました。フィッシュポンプ。



こうして、箱に大量に積まれたイワシ達。ここからが、小川社長の腕の見せ所です。イワシの中でも節に向いているの、不向きなものがあります。そこを見極め、値段をつけます。正直セリ人の方のおっしゃっている言葉は方言なのか、独特の言い回しのためか聞き取りできませんでしたが、落札された瞬間だけは聞き取れました。その時は一同「ワッ!」と自分ごとのように大喜びです。

わかりにくいですが、セリ中です。


こうして落札された魚は速やかに、工場へ運ばれるのです。私たちも早速工場へ向かいます。

工場についた魚は、まず海水で煮ます!

素晴らしい手際の良さで、次々とセイロに入れて、大きな湯で釜でグラグラ茹でます。

慣れた手捌きで、魚をセイロに載せます。
海水がぐらぐら煮立ってます。この中で煮るのです。茹で上がると機械で自動的にセイロが上がってきます。


茹で上がったセイロからはもうもうと湯気が上がります!個人的にはこの工程が一番テンションあがりました。

茹で上がったばかりのイワシ。
熱々です。



魚は一旦乾燥して、水分を抜き。そしていよいよ、薪で燻(いぶ)します。

まずは、セイロに積んだ魚をウインチで2階へ持ち上げます。

落ちないように、気をつけてください。。
慎重に。。。


薪に点火。ただ、燃やせば良いというものではありません。火加減によって節の出来具合、ひいてはだしの風味がお大きく変わります。

点火!約7時間、火を絶やさないように見張り続けます。

もくもく。

牛深の風物詩です。



おおー。初めて見る光景に皆、興奮気味です。小川水産さんだけでなく、牛深の街のあちこちで煙がもくもくと立ち上がっています。萩、山口では決して見ることのできない。まさにこの地域の風物詩です。

ここから後の工程は中編でお伝えしたとおりです。

いかがでしたでしょうか。手間暇かけて作られた、イワシ・ウルメイワシ・サバ節。

牛深の生産者さん達は日本の食文化の守り手です。

使う私たちも、大切に大切に使いたいと思いました。

最後に小川社長夫妻と一緒に写真をパシャリ。

小川水産様、牛深の皆様ありがとうございました!

ありがとうございました!